死者メーター

物語の中で死んだ人々の数をカウントしていく、ただそれだけのゆるいブログです

映画「ミッション:インポッシブル」で死んだ人数をカウントしてみた(死者メーター26)

人は物語の中でいとも簡単に軽々しく扱われ、物語から強制退場させられる。それを読んだり鑑たりして、喜怒哀楽の感情を激しく発露させる。

 

古今東西、物語の中ではいったいどれだけの人々が強制的に退場させられてきたのか。これは、その数をカウントし、そういった人々に哀悼の念を捧げるためのブログである。その名も「死者メーター」。

 

今回は、トム・クルーズ主演のスパイ映画『ミッション:インポッシブル』シリーズを取り上げ、その死者数のカウントを試みる。スパイの暗躍を描いたハリウッド大作だけに、さぞたくさんの人が死んでいるに違いない。

まずは第1作から。

 

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目次

 

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【あらすじ】

イーサン・ハントら諜報組織IMFのチームは、CIA工作員リストの売買を阻止するため、在プラハ米国大使館主催のパーティーに潜入。しかし内通者の存在により、作戦は失敗。ハント以外のチームメンバーはすべて殺害され、ハントに疑いの目が向けられる。裏切り者の汚名を着せられたハントは、自ら真相を追い始める。

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【ストーリーの流れ(ネタバレ注意)】

イーサン・ハントは、変装を得意とする極秘組織IMFの諜報員。

キエフで潜入捜査を実施していたハントは、一人の男性を謀略にかけ、敵スパイの名前を聞き出すことに成功。このとき謀略にかけた男を殺害したようにも見えるが、実際のところはわからないので、死者にカウントしないこととする。

 

さて、画面が航空機内に切り替わる。 ジョン・ヴォイト演じるジム・フェルプスIMFから指令が下る。標的はゴリツィンという人物で、チェコスロバキアの首都プラハの米国大使館員。このゴリツィンは在東ヨーロッパのCIAエージェントのリストを盗んだ裏切り者で、フェルプスは「盗みの現場を証拠写真として撮影」「ゴリツィンを尾行し、買い手とともに逮捕」という任務を課せられる。チームのメンバーはすでに選抜されており、ハントもその一人である。

 

プラハのアジトにIMFメンバーが一同に会し、作戦の打ち合わせを行なう。フェルプスは遅刻、部下から「今までどうしてた?」と聞かれ、シカゴのドレイクホテルで新人研修任務についていたと説明し、皆から羨ましがられる。ちなみにチームのメンバーは、フェルプス、ハントに加え、サラ・デイヴィス、ジャック・ハーモン、ハンナ・ウィリアムズ、クレア・フェルプスジム・フェルプスの妻)の6名だ。

 

ゴリツィンが現れるというパーティー会場で、いよいよ作戦スタート。ハーモンはエレベーターのシャフト内で開閉の操作を担当し、ワルツァー上院議員に変装したハントとデイヴィスが立ち入り禁止区域に侵入するためのサポートを行なう。その間、ウィリアムズはゴリツィンを監視。デイヴィスは特殊なスプレーでゴリツィンに目印をつける。フェルプスは、屋外で監視画像を見つつ、指示を飛ばす。

ハントとデイヴィスは、ゴリツィンがデータを盗む現場の盗撮に成功。すぐさま脱出の手はずにかかる。ハントとデイヴィスは裏口から出て恋人を演じ、ウィリアムズも車に移動。ところが、ハーモンが潜んでいたエレベーターがひとりでに上昇を始め、コントロール不能に。天井に乗っていたジャック・ハーモンが圧死してしまう。

 

異常を察したフェルプス、現場近くのアジトを脱け出てハントらのもとに。そのとき、ゴリツィンがパーティー会場を出て、ハントたちのすぐそばにやって来た。フェルプスはハントらのもとに向かうが、途中で何者かに尾行されていることに気づく。フェルプスは「作戦中止」の指示を下す。

 

ハントは指示に従わず、デイヴィスにゴリツィンの尾行を命じ、自分はフェルプスのもとへ。歩いてフェルプスのもとへ向かう途中、イヤホンからサイレンサーの発砲音とフェルプスのうめき声が。走り出すハント。しかし間に合わず、フェルプスは橋上から川に転落してしまう。この時点では、死んだかどうか不明のためカウントは保留しておこう。

 

ハントはデイヴィスに尾行の中止を指示するが、返事がない。慌てて現場へ戻る途中、ハンナ・ウィリアムズとクレア・フェルプス(←クレアは、後に生存していたことが判明)が待機する車が大爆発する。全速力でデイヴィスのもとへ走るハントが見たのは、ゴリツィンとともに殺されていたサラ・デイヴィスの姿だった。つまり、ハント以外のメンバーはすべて死亡か行方不明ということになる。

 

ハントはCIA本部のジーン・キトリッジに連絡を取ると、「1時間後にグリーン地点に来るように。私が行く」と指示され、不審に思う。キトリッジがプラハに来ているはずがないからだ。

 

レストランでキトリッジと落ち合ったハントは、「俺たちを監視していた他のIMFメンバーがいた。なぜだ」と食ってかかり、説明を要求。キトリッジは観念して事情を打ち明ける。

 

キトリッジによると、ハントたちの今回の作戦は「囮」。2年前から極秘作戦の漏洩が相次ぎ、内通者を探していたという。つまり、作戦自体が内通者をあぶり出すための罠だった。ゴリツィンが盗んだリストも偽物である。キトリッジ、「そして、生き残ったのはお前一人」と裁判官のように告げる。キトリッジは、裏切り者がハントだと疑っているのだ。

ハントは、疑いを晴らすには自ら真相を突き止めるしかないと観念し、秘密道具の板ガム爆弾を水槽のガラスに張り付けて爆発させ、混乱に乗じて逃走する。

 

アジトに戻ったハントは、本物の内通者探しを始める。そこへ、死んだと思っていたクレア・フェルプスが現れる。当然、ハントは疑う。クレアは「作戦中止の場合、4時にアジト集合」という手はずだったため、それに従ったと説明。同時に4時の鐘が鳴り、ハントは納得する。そのとき、パソコンに一通のメールが届く。差出人は武器商人のマックスだ。

 

ハントはマックスの指示どおり、ネカザンカ通りの角へ向かう。迎えの車に乗り込み、目隠しをされて移動。あるマンションで、ハントは目隠しを外される。目の前に座っていたマックスは、初老の婦人だった。

 

ハントは解雇されたCIAエージェントだと名乗り、内通者から手に入れたリストは追尾装置付きの偽物で、ディスクを開くとすぐにエージェントが乗り込んでくると告げる。ハントの説明どおり、ディスクをPCに挿入してすぐに、偽装した救急車が付近に到着し、エージェントが踏み込んできた。マックスとハントは、一足早く抜け出していた。

 

ハントはマックスに対し、本物のリストを手に入れる代わりに、1000万ドルと「ヨブ」と名乗る内通者の引き渡しを要求。マックスは受け入れる。 アジトに戻ったハント。そこに、武器の調達を終えたクレアの姿が。クレアも仲間に加わるという。ハントは作戦を実行するため、CIAを追放された人物を2名、メンバーとしてスカウト。ハッキングの天才ルーサー・スティッケルと、調達の達人フランツ・クリーガーが仲間に加わる。ターゲットは、アメリカ・ヴァージニア州ラングレーにあるCIA本部。世界一警備が厳重な一室から、CIAエージェントの名前が記録されたファイルを盗み出すためチームは動き出す。

 

CIA本部のターミナルは、完璧かつ最高峰の警備システムを備えていた。消防官のふりをして内部への潜入に成功したハントとクリーガー、クレアの3人。ルーサーは外でバックアップ。ダクトに潜り込んだハントたち、いよいよ難攻不落のデータ保管室へ。ここでの一連の攻防はたいへん見ごたえあるので、未見の方はぜひご鑑賞あれ。

 

ハントはデータの入手に成功するも、クリーガーのミスにより侵入者の存在が発覚。ハントらは本物のボヤを起こし、混乱に乗じてCIA本部から脱出する。超機密データが抜き取られたことを知ったキトリッジは、この件を内密にするよう緘口令を敷いた。そのうえで、ハントの母マーガレットと叔父ドナルドをFBIに逮捕させ、ハントを挑発する。

 

舞台は変わって、イギリス・ロンドン。ハントは、機密ファイルをルーサーに預け、信頼している旨を伝える。この後、アジトにあった聖書に「シカゴ ドレイク・ホテル」というスタンプが押されているのを発見したハントは、ジム・フェルプスこそ一連の出来事の黒幕ではないかと直感する。

 

ニュースで母と叔父の逮捕を知ったハントは、キトリッジをおびき寄せようと画策。駅の公衆電話からキトリッジに電話をかけ、自分がロンドンにいることを知らせる。キトリッジは、それが誘いだと理解したうえで、チームを引き連れてロンドンに向かう。

 

受話器を置いたハント。その目の前にジム・フェルプスが現れ、ハントは驚愕する。ジムによれば、ハントと合流するため足取りを追っていたとのこと。そして、「私を撃った裏切り者の顔を見た。キトリッジだ」と告げる。

ハントは「辻褄は合う」と口にしつつも、脳内で「ジム・フェルプスが裏切り者だった場合」を想定したシミュレーションを行なう。次のような内容だ。

ジムがエレベーターを遠隔操作してハーモンを殺害後、銃撃を受けた偽装をして橋上から川に落下。現場近くに潜んでいたフランツ・クリーガーが、ゴリツィンとサラを刺殺。ウィリアムズとクレア・フェルプスが待機していた車は、クレアかジムのどちらかが爆破する。ハントの脳裏に、事件の真相が浮かび上がった。ただ、この時点では、ハントはクレアが裏切ったかどうかまでは確信が持てなかった。

 

ジムは、自分が生きていることはクレアに内緒にしてほしいと告げる。 ハントは、マックスに連絡。急きょ、翌日のパリ行き超特急TGVでの取引を申し出る。 ロンドンに到着したキトリッジは、自分宛にTGVのチケットと腕時計が送られているのを知り、ハントの仕業だと気付く。キトリッジはすぐさまTGVへ。

マックスに連絡したイーサンは、座席下に機密ファイルを収めたディスクがある旨を告げ、マックスは手を伸ばしてそれを入手。隣席の部下に中身を確認させ、その機密ファイルが本物であることを確認。ハントに対し、1000万ドルは貨物室にあり、ヨブ(内通者)もそこに現れると伝える。 マックスは、機密ファイルの送信を試みるが、ルーサーのケータイが発する妨害電波で不能に。イラつくマックス。

 

その頃、ハントはクレアに連絡し、貨物室へ向かわせる。銀色のブリーフケースに金があると伝える。貨物室に到着したクレア、そこにジム・フェルプスがいた。クレアはジムに「イーサンを殺す必要はなく、罪を着せるだけにしよう」と言い放つ。

 

しかしそのジム・フェルプス、実はハントの変装だった。クレアが裏切り者かどうか確かめるため、変装して潜んでいたのだ。

 

そこへ、ジム・フェルプス本人が現れ、ハントに銃を向ける。ハントはおもむろに眼鏡(ビデオカメラ付き)をかけ、その映像をキトリッジが持つ腕時計に送信、キトリッジは内通者がジム・フェルプスだと知る。

 

激高したジム・フェルプスは発砲し、クレア・フェルプスが死亡する。ジム・フェルプスはハントを殴って車両上に逃走、クリーガーが操縦するヘリコプターで脱出しようと試みる。追うハント、トンネル内でジム・フェルプスとフランツ・クリーガーを殺害し、物語は大団円を迎える。

 

そして、エンドクレジット。

初見だったが、プロットが凝っていて、たいへん面白い映画だった。

 

さて、死者数をまとめると以下になる。

見方は、死者・・・殺人者/死因 である。

 

【確定死者数】

ジャック・ハーモン──(おそらく)ジム・フェルプス/エレベーター天井で圧死

ハンナ・ウィリアムズ──(おそらく)ジム・フェルプス/自動車に仕掛けられた爆弾

ゴリツィン──フランツ・クリーガー/刺殺

サラ・デイヴィス──フランツ・クリーガー/刺殺

クレア・フェルプス──ジム・フェルプス/銃殺

フランツ・クリーガー──イーサン・ハント/ガム型爆弾で、操縦していたヘリが爆発

ジム・フェルプス──イーサン・ハント/トンネル内を高速走行中のヘリから線路に落下(恐らくバラバラに)

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【計7名】

 

想定より死者数は少なかった。考えてみれば、裏で暗躍するスパイたちが主人公なので、大勢の一般人が巻き込まれて死ぬ描写が少ないのは当たり前だ。

ともあれ、この物語を成立させるために、今日も人が殺された。 

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