機動戦士ガンダム第35話「ソロモン攻略戦」で死んだ人数をカウントしてみた(死者メーター41)
人は物語の中でいとも簡単に人を殺し、それを読んだり鑑たりして、喜怒哀楽の感情を激しく発露させる。
古今東西、物語の中ではいったいどれだけの人々が殺されてきたのか。これは、その数をカウントし、名も無き死者に哀悼の念を捧げるためのブログである。その名も「死者メーター」。
今回は『機動戦士ガンダム第35話:ソロモン攻略戦』を取り上げ、その死者数のカウントを試みる。
第1話はこちら ↓
死者メーター1:機動戦士ガンダム第1話『ガンダム、大地に立つ』 - 死者メーター
目次
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【あらすじ】
ジオンの重要軍事拠点である宇宙要塞ソロモン攻略戦を前にして、ホワイトベースはワッケイン司令率いる小艦隊に組み込まれた。ワッケイン司令はソロモンへの攻撃を指示。多勢に無勢で劣勢を強いられるが、別方向から密かに進軍してきたティアンム中将率いる連邦軍の主力艦隊が、新兵器「ソーラー・システム」を照射、ソロモンに大打撃を与える。
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【ストーリーの流れ(ネタバレ注意)】
ホワイトベースは、ワッケイン司令率いる艦隊に合流、艦隊の一員に編入された。ワッケイン司令は、久々に会ったブライトの指揮官としての成長を喜ぶ。以前のワッケインは融通の利かない官僚的な人物として描かれていたが、ここで登場したワッケインは経験を積んで余裕が生まれた熟練の軍人として描かれており、ワッケインも成長したようである。
ブライトは、ワッケインから今後の作戦について話を聞く。ホワイトベースは、ワッケイン艦隊とともに、ジオンの宇宙要塞ソロモン攻略の先鋒を務めることになった。その役割は、主力のティアンム艦隊の進撃から敵の目をそらすための陽動である。ソロモン攻略に備え、ホワイトベースは補給を急ぐ。一方のソロモンでも、連邦軍の攻撃に備え、ドズル・ザビ中将指揮のもと、補給に余念がない。そのソロモンに、ジオン本国のギレン・ザビから、新型モビルアーマーのビグ・ザムが届けられた。
ついに、ワッケイン艦隊がソロモンに攻撃を仕掛ける。艦隊は小規模だったが、ワッケインは、15分持ちこたえさえすれば、連邦軍の主力ティアンム艦隊が「対要塞兵器」を使用すると一同を鼓舞激励する。。
ワッケインはまず、ミサイルを抱えた不格好なパブリク突撃艇を多数発進させる。目的は、ビーム撹乱膜を形成することにあった。ワッケイン艦隊の接近を察知したソロモンは、反撃を開始。ソロモンのビーム攻撃により、パブリク突撃艇2機が撃墜される。しかし、ビーム攪乱膜の形成には成功、ソロモンからのビーム攻撃を無力化させる。その後、もう1機のパブリク突撃艇が撃墜される。ワッケイン司令は、ジムやボールなどのモビルスーツ隊を発進させた。ホワイトベースからも、各自出撃する。
ソロモン周辺の宙域では、モビルスーツと戦艦入り乱れての激しい戦いが繰り広げられる。最初に、カイのガンキャノンがザク1機を撃破する。そのガンキャノンを背後から急襲したリックドムを、セイラのGファイターが撃墜する。ワッケイン艦隊はソロモンに肉薄。このとき、ボールがジオンのガトル戦闘爆撃機1機を仕留めた。形勢の不利を悟ったドズル・ザビ中将は、万一に備えて、家族にソロモンからの退避を命令する。
宙域では、激闘が続く。スレッガーのGファイターが、リックドム1機を撃破。艦隊戦では、連邦軍のサラミス、そして、ジオンのムサイ級軽巡洋艦がそれぞれ1隻ずつ沈む。サラミスの乗員は不明だが、ムサイのカウンターパートとしての役割が与えられていると考えられるので、ムサイと同等の200名としておく。
ナレーションが入り、光の瞬きは、数人あるいは数百人の戦死を意味する、と説明されるが、直接的な死の描写はないため、ここでは無視することにする。
ここでようやく、ティアンム中将率いる主力艦隊が登場する。サイド1の残骸に隠れながらソロモンに接近していたティアンム艦隊は、宙域に巨大なミラーを何枚も敷き詰める作業を展開していた。これが「対要塞兵器」らしい。しかしソロモンがティアンム艦隊の存在に気づき、ドズルは衛星ミサイル(隕石にエンジンノズルをつけたもの)を発射して対抗しようとする。この衛星ミサイルで、ボール1機が破壊される。
ボール乗員の戦死を目撃したアムロは激昂し、雄叫びを上げながらビームライフルを連射し、ムサイ級軽巡洋艦1隻を撃沈する。ドズルは、グワジン級大型戦艦グワラン1隻とムサイ級軽巡洋艦2隻をティアンム艦隊へ向かわせた。
ティアンム艦隊はミラーの配置を完了。ティアンムが用意した対要塞兵器の名は「ソーラー・システム」といい、太陽光をミラーパネルに集めて目標へ照射するものだ。ティアンムはソーラー・システムを照射、目標に定めたソロモンのスペースゲートは、4000℃の高温で焼かれる。照射にさらされた重巡洋艦チベが最初に蒸発する。さらに、ザク1機も蒸発。新兵器の凄まじい威力に、ブライトやアムロ、そしてドズルは驚愕する。この直後、ソロモンの45メガ粒子砲総舵手2名が、(おそらく)ソーラー・システムによって焼かれ、蒸発する。
ジオンの反撃により、ハヤトのガンタンクが被弾、ハヤト、ガンタンクともに激しく損傷し、ガンタンクは退却。ハヤトは医務室に運ばれる。医療班の手伝いのため、フラウ・ボゥはブリッジを後にする。手当てを受けるハヤトは、自分の不甲斐なさに唇を噛み、「アムロに勝ちたいと思っていたのに・・・」と悔しさをにじませた。そんなハヤトを、フラウ・ボゥが慰める。
ドズルはすべてのミサイルを発射。サラミス1隻が沈む。ガンダムは奮戦、リックドム1機を屠る。カイも続き、ガンキャノンがリックドム1機を撃滅する。
この後、ソロモンの指令室内のシーンで「グワラン応答なし」というセリフが登場するため、グワランとそれに付き従っていた2隻のムサイは沈んだと想定される。この3隻の乗員を死者としてカウントしたい。グワランの乗員数は不明だが、乗員300名としたチベより一回り大きいサイズの戦艦ということもあり、乗員を400名とする。
ドズルはモビルスースを引き返させ、水際で連邦軍を叩く作戦に切り替える。この直後、Gファイターのビームがリックドムを貫く。セイラ、スレッガーのどちらの機かは不明である。また、ガンダムがリックドムを1機撃破した模様。「模様」と表現するのは、画面の右端に、バズーカだけがその姿を覗かせているからだ。アムロは、ソーラー・システムによってできた巨大な穴(窪み?)から、ソロモンにとりついた。このとき、立ちはだかったムサイ1隻を沈めている。
ガンダムがソロモンに取りつくことに成功したとの報を受け、ティアンムは残りのモビルスーツ隊をすべて発進させた。ガンダムは、ソロモン内に侵入する。離れた宙域にいたザンジバルのシャアのもとへキシリアから、ソロモンの救援に迎えとの命令が入る。シャア、そしてララァを乗せたザンジバルは急速発進し、一路ソロモンを目指した。
ソロモンの陥落、そして自らの死を悟ったドズル・ザビ中将は、今まさに出発しようとしていた妻のゼナと娘のミネバが乗る脱出艇を訪れ、最後の別れを告げた。そして、決戦用のモビルスーツ隊の発進を命じ、自ら出撃すべく新型モビルアーマーのビグ・ザムの格納庫へ向かう。
というところで、第35話が終了。
今回の死者は以下だ。
見方は、死者──殺害者/殺害方法 である。
【確定死者数】
連邦軍のパブリク突撃艇2機乗員2名──不明/ソロモンからのビームやミサイル
連邦軍のパブリク突撃艇乗員1名──不明/ソロモンからのビーム
ザク搭乗員1名──カイ・シデン/ガンキャノンのビームライフル
リックドム搭乗員1名──セイラ・マス/Gファイターのビームキャノン
リックドム搭乗員1名──スレッガー・ロウ/Gファイターのミサイル
ムサイ級軽巡洋艦乗員200名──不明/集中砲火を浴びて
ボール搭乗員1名──不明/ソロモンから放たれた衛星ミサイル
ムサイ級軽巡洋艦乗員200名──アムロ・レイ/ガンダムのビームライフル
重巡洋艦チベ乗員300名──連邦軍のティアンム中将/ソーラー・システム
ザク搭乗員1名──ティアンム中将/ソーラー・システム)
ソロモンの45メガ粒子砲総舵兵2名──ティアンム中将/ソーラー・システム
サラミス乗員200名──不明/ソロモンからのミサイル
リックドム搭乗員1名──アムロ・レイ/ガンダムのビームサーベル
リックドム搭乗員1名──カイ・シデン/ガンキャノンのビームライフル
ムサイ級軽巡洋艦2隻乗員計400名──不明/不明
グワジン級宇宙戦艦グワラン乗員400名──不明/不明
リックドム搭乗員1名──アムロ・レイ/ガンダムのビームライフル
ムサイ級軽巡洋艦乗員200名──アムロ・レイ/ガンダムのビームライフル
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【計1714名】
この物語を成立させるために、今日も人が殺された。
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